経済ニュースまとめ録

日本経済新聞の一面をマトリクス形式でまとめて整理

習慣を変えずに制度を変える。消費税10%アップのためのステップマトリクス

消費税10%

いやーな響きのする言葉ではありますが、致し方が無い。
先延ばしにした所で、そのつけを国民が払わなくてはいけなくなるし・・・。

そう言い聞かせながらも、いやな響きのワードだな・・・とつくづく思う消費税10%ではありますが、その方針のようなもの(税制大網)が決まりました。

www.nikkei.com

大雑把にいえば、消費税アップ直後の数年は国民の税負担を減らす減税を行うといった内容のものです。

大きなところでは、住宅ローン減税と自動車税関連の減税があります。大きな出費の伴うものに減税制度をあてがった印象ですね。

わかりやすく、痛みを伴うから麻酔をかけましょうねって事なのですが、少し言い方を変えると「習慣を変えずに制度を浸透させる」となるかと思います。

意外と身近な所にあふれているやり方であります。
それが効果的だからこそ税制の変更にも用いたんだろうなと思います。

折角なので、政府が何をしようとしているのか、そして、それを自分たちも日常の中で応用するには・・・という視点であれこれ書いていきたいと思います。

 

消費税アップをスムーズに進めたいという思惑マトリクス

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  消費税10%に不慣れ 消費税10%に慣れた
消費活動が変わらない 消費税アップと減税導入 理想の状態
消費活動が変わる 消費税アップだけの場合 消費税アップだけの場合の未来

消費税10%は、もう待ったなし状態です。

社会制度を維持するためにはどうしてもやらなくてはいけないタイムリミット限界ギリギリの所まで来ているのですが、国民に出費を強いる事になりますから、支持率低下の恐れがあります。

それはそれで政府も困りますから、慎重に、しかし確実に消費税をアップさせたいという想いがあります。

そこでこう考えたということは容易に考えられます。

  • 痛み(ムチ)を伴う事だから、ご褒美(アメ)をあげよう
  • 国民の皆様の財布のひもが固くなる事は避けたい
  • 費税10%には慣れていってもらいたい

このような事を考えた結果、減税措置を取り、出費の勢いを保ちつつ、しかし、消費税10%には慣れていってほしい。

そう考えたのだと思います。

ポイントは2つです。

  • 出費の習慣を変えない
  • 消費税は10%だという事に慣れてもらう

変えたくない習慣を変えないように、変えてほしい習慣に慣れてもらうためにはどうすればいいのか・・・です。

習慣」というワードがとにかくポイントになってくると思います。

消費税が上がっても消費習慣を変えたくない

「喉元過ぎれば熱くない」という言葉があるように、熱い飲み物も飲んだ瞬間は熱いけど、喉元を過ぎるとその熱さをあまり感じないのが人間です。

消費税アップもその瞬間は痛みを伴いますが、”慣れる”ほどその痛みは和らいでいきます。

慣れてもらえば、それが当たり前になりますから、とにかく新しい制度のもとで時間が過ぎていくことを待つのが賢明になってきます。

ただ、その新しい制度が与える影響の中に、変えて欲しくないものが含まれる事があります。

消費税の場合は、お金を使うという行為が減ると、消費税収入も減りますから、お金を使うという行為は減らしてほしくない。

特に景気が良い(らしい)今のお金の使い方を維持していってほしい。
お金の使い方の習慣を変えてほしくない。

だから、お金の使い方の習慣を変えないための飴が必要になるので、減税をしましょうねって事です。

お金の使い方の習慣が大きく変わらずに、消費税10%に慣れていってくれれば、結果として、今のお金の使い方のまま消費税10%が浸透していき、軌道に乗せる事ができます。

この習慣を変えたいけど、この習慣は変えたくない。
そういう視点での減税なのだと思います。

これは僕たちの生活の中にも身近な所でありますが、そして、応用する事もできる考え方だと思うのです。

習慣を変えずに習慣を変えるマトリクス

  新行動に抵抗がある 新行動に慣れる
新環境に慣れる   理想の状態
新環境に抵抗がある 変化が起きる直前・直後  

「習慣を変えずに習慣を変える」という言葉は矛盾していますよね。
今回の消費税増税に伴う期間限定の減税は、まさにそれです。

お金を使う習慣を変えずに、消費税の習慣を変えていってもらうためにはどうすればいいのかが今回の措置です。

自然に新しい習慣に馴染むための戦略と言ってもいいかもしれません。

これ、身近なところでは、次のようなところでもあります。

初回無料の定期購入

テレビのCMなどで「今なら初回無料!」といううたい文句の商品がありますよね?

これも、今回の消費税増税に伴う減税と同じような事をしています。

商品を定期購入してもらうという事は、毎月の出費に確実に変化が起きます。

その出費の変化がブレーキとなって商品を買わずに見送る人も居るはずです。
そのブレーキを取り除くというのが目的の1つ。

もう1つが、その商品を使うという習慣を定着させるという目的です。

初回無料で1か月や数カ月、その商品を使っていくと、その商品を使うという習慣が定着していきます。

その商品がない生活に戻るのは、生活の質を落とすかもしれないしな・・・と感じるようになると、毎月の出費にも納得感が芽生えます。

その納得感が芽生えたら、商品を使い続ける事も毎月の定額の出費が発生する事にも「仕方がない」と感じるようになります。

初回からキッチリとお金を頂きます!とするよりも、初回を無料にしてしまって、先ずは商品を使う習慣に変えさせてしまうほうが、結果として売り上げは増えるというメカニズムです。

習慣を変えるための「初回無料」なんです。

恋愛の中での習慣を変えるという視点

恋愛の中で、特に付き合い始めのシーン。
今まで恋人がいなかったのなら、恋人がいるという変化が起きる事になりますよね?

その変化はポジティブなものですから喜んで受け容れる事ができるかもしれませんが、新しい恋人ができたことにより、今までどおりではいかない事も出てきます。

自由に使える時間は減りますし、自分の事だけじゃなく、相手の事も考えなくてはいけなくなります。

恋人が居なかった頃と全く同じ生活リズム、思考リズムではなくなります。
後々それが「やっぱり一人の頃が楽だったな・・・」と思う種になる事もあります。

そこで、です。

新しい恋人ができたのなら、その恋人がしてくれる色々な事に感謝というご褒美をあげる。大げさに喜ぶというご褒美をあげる。

そうするようにしてあげると、「1人の頃も良かったけど、こうして喜んでくれる相手がいる時間もいいな」と感じてくれるかもしれません。

そして、2人で居る事が自然な事だと思うようになれば、2人の関係は安定した状態になっていきますよね。

恋愛という一つの場面を見ても、新しい習慣を定着させるために飴と鞭を使うという工夫が出来るのかどうかが実は大切だったりもします。

習慣を変えるという視点で見る

消費税アップは、出費が確実に増える痛みを伴う変化ではありますが、それと同時にご褒美(減税)があれば、痛みが相殺されて受け容れやすくなります。

ただ、痛みが相殺されてプラマイゼロという点で見るよりも、線で考えてみる。

消費税10%を当たり前だと感じるようになるまでにはどれぐらいの期間が必要なのだろう、その期間、消費活動を冷え込ませなようにするにはどうすればいいのか。

そういう視点で減税策を用意しているとして見てみると、また違った見方や感じ方ができるかと思いますがいかがでしょうか?

 

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)

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