経済ニュースまとめ録

日本経済新聞の一面をマトリクス形式でまとめて整理

カルロス・ゴーン問題は経済格差への価値感の違いという見方マトリクス

カルロス・ゴーン氏

巨額な報酬を得ようとしていた事が問題になり、日を追うごとに色々な事が見えてきています。

学がない僕には、”なんとなく悪い事をしたんだろうな”という印象が強いという程度で、どういうカラクリ、何がどうなったのかがよくわかりませんでした。

ただ、今朝の日本経済新聞を読み、日本人の経済格差に対する価値観の許容量が遠因としてあるのかな・・・と考えさせられました。

www.nikkei.com

世界的に見ると、ゴーン氏の報酬は決して高額ではない。
むしろ、貰ってないぐらい。

この世界基準の報酬という部分が関係しているのかな・・・。

 

カルロス・ゴーン氏の高額報酬問題の背景

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今朝の記事をギュッとマトリクス表にしてまとめると、次のようになります。

  透明性が低い 透明性が高い
報酬が高い ゴーン氏の今回の事件 世界的な企業のSEO
報酬が低い 日本の企業の主流?  

世界的な企業のCEOは、この表の中の「高報酬かつ透明性が高い」(右上)という部分に位置します。

ただ、ゴーン氏は報酬としては世界的企業のCEOとしては低く、なおかつ日本の役員報酬決定プロセスは透明性が低いという位置(左下)にいます。

その位置から、透明性の低さを保ったまま、高額報酬を得ようとしたのでは?(右上)というのが、今回の事件だと僕は捉えています。

それなら、透明性を高めて、高額報酬を得るための仕組みを導入するという手順を踏めばよかったんじゃないのか?と思うけど、それができないあたりが問題の1つの要因だと思います。

matak.hatenablog.com

なぜそれが出来ないのかというと、記事内のこんな一文にそれが現れています。

「総中流」時代のなごりで格差への抵抗感が強く、高額な報酬を避ける経営者が多いためだ。報酬が1億円以上だと個別名の開示が必要になるため、「9990万円」程度に抑えるケースも珍しくない。業績や株価に連動する「インセンティブ報酬」の比率が国際的に低いという違いもある。

日本という国が経済格差を嫌うため、高額報酬を得る事への抵抗感が非常に強いということがあるようです。

例えば、個人名を開示しなければいけないギリギリのラインで役員報酬を得ようするあたりに、欲しいけど妬まれるのはイヤだな・・・という気持ちが見え隠れしてますもんね。

カルロス・ゴーンという海外の価値感の方が、日本人の価値観に合わせて高額報酬を得ようとした結果、こういう事件になったのかな・・・という予測を立てる事ができます。

経済格差ということへの受け取り方というものが役員報酬の決定プロセスに関係しているのだとしたら、そうれはどういう事なのかについて、考えてみたいと思います。

役員報酬決定に対する捉え方の違いマトリクス

海外大企業の多くは役員報酬を合議制で決めているそうです。
報酬を決める委員会があり、その委員会が決定していくそうです。

日本はそのような委員を設置せずに、トップの独断で決定する事ができるというケースが多いようです。

また、海外は経済格差よりも成果に対する報酬は受け取るべきだという価値観があるが、日本は多くの報酬を得て経済格差が生まれる事へより強い抵抗があるという、価値観の違いがあるようです。

それをマトリクス表にすると、こうなります。

  役員報酬を個人で決める 役員報酬を委員で決める
経済格差は仕方がない ゴーン氏が居たポジション 世界的企業の役員報酬
経済格差はダメだ 日本の役員報酬 ※日本はここに行くかも

海外は高報酬だけど透明性が高く、日本は役員報酬を独自で決められるため透明性が低いが、経済格差を嫌うため比較的役員報酬は低くなりがちだということです。

(あくまで想像ですが、日本人の価値感で合議制的に役員報酬を決めようとすると、格差はダメという価値観があるので、役員報酬がもっと低くなるかもしれません。)

良し悪しがあり、今まではこれでなんとなく上手くいっていたように思います。

日本の場合、個人で役員報酬を決めるのだとしても、経済格差への嫌悪感がブレーキになってくれていたのだと思うのです。

でも、海外の方が日本の企業で役員報酬を貰う場合、それは価値観に合わないと感じると思います。成果に対する報酬は得てしかるべきだと考えた結果、ゴーン氏はマトリクス表の左上に部分に行きついたのだと思っています。

お金への価値感の違いのギャップをどうするのか

日本がさらに発展するために、腕のいいCEOを呼べるぐらいの魅力的な報酬制度が必要だと言います。

ただ、その魅力的な報酬制度は、日本人的には経済格差とも呼べるような非常識な金額を貰うように映る。

この価値観の違いをどうするのかだと思いますし、その着地点を見つけないまま進んだ結果が、ゴーン氏の今回の事件なのかな・・・という気もします。

実際に、ゴーン氏はこんな事も言っているそうです。

news.livedoor.com

ゴーン容疑者は100億円の報酬について「海外の他の企業と比べ、これくらいはもらうべきだと思った」という趣旨の話をしていることが新たに分かりました。

本当にそう言ったのだとしたら、やっぱり報酬や経済格差に対する価値観の違いが根っこにあると思います。

その価値観の違いをどうするのか・・・。

世界で勝負するには、世界的価値観の中での常識とするものを日本が受け入れるのか、日本の価値感を好んでくれる上でという”但し書き”がついてもOKなスゴ腕経営者を探すべきなのか。

ゴーン氏の事件をまた起こさないための今後の課題だと思います。

 

カルロス・ゴーン 国境、組織、すべての枠を超える生き方 (私の履歴書)

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